『アウシュヴィッツの生還者』は、今年ベスト1の映画かも。

本当に素晴らしい映画だったので、映画館で2回観ました。

この画像や予告編を見ると収容所の残酷さが伝わってくるようですが、実際はそこまででもありません。

むしろメインは第二次大戦後の主人公ハリーの苦悩の物語です。

「収容所時代」「戦後のボクサー時代」「ボクサー引退後の時代」がオーバーラップで描かれているので、収容所時代のトラウマが現在も続いていることを如実に感じることができます。

本作は【選択】という言葉がキーワードだと思います。

予告編にも描かれていたように、収容所時代では「同じユダヤ人を殺さなければ、自分が殺される」という【選択】を強いられました。

同胞を殺すのは、彼が【選択】したことではない。

しかし、戦争終結後も彼は「それを自分は【選択】してしまったのだ。そして同胞を裏切ったのだ・・・」と深い罪悪感に囚われてしまう。

それで崩れ落ちそうな自分を、ギリギリ支えたものは何だったのか。

彼の苦悩を救ったものは何だったのか。

それは、彼が主体的に【選択】した、あるいは【選択】し直したことだけだった。

あまりネタバレしたくないのでここまでとしておきますが、最後に聖書の一句を引用します。

「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない」(ヨハネ福音書 15:13)

これを思わざるを得ないシーンに、涙しました。

公開の映画館は少ないので、ぜひ配信でもレンタルでも構わないので、ぜひ観ていただきたい。

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