『シン・ウルトラマン』は宇宙人の視点から地球人の無力さを俯瞰させてくれる、庵野印のエヴァっぽい作品。

あまり興味はなかったけど、「庵野秀明」の名があればとりあえず見るよね、という感じ。

そういえば『シン・ゴジラ』もとりあえず見ました、とりあえずね。

子供のころ、ウルトラマンは何かの映画の入ったVHSテープ(たぶんテレビ放映をダビングしたやつ)を持っていて、それを繰り返し見ていた記憶があります。

なので別に嫌いというわけでもないけど、特にファンでもない。

ただ、ウルトラマンって「宇宙人が本当に存在していること」を子供に伝わるカタチで表現した作品らしいですね(表向きは「空想特撮映画」だけど)。

当ブログでは「スピらない」のであまり触れませんが、宇宙人って本当に存在しているんですよ(笑)

ウルトラマンや怪獣(特に高い知性を持つザラブやメフィラス)という「地球文明を圧倒的に凌駕する存在」を通じて、宇宙から俯瞰的に地球を眺めることができる点が、本作の良いところかなと思いました。

本作で描かれる圧倒的に無力な地球人を見ていると、狭い世界の中で策謀を巡らせてあくせく生きるのが虚しい感じがしてきます。

この種の虚しさを忘れなければ、もうちょっと淡々と生きていけるだろうに。

それにしても、庵野チームが作れば、やっぱりエヴァっぽくなるんでしょうかね。

個人的にはエヴァが好きだから良いんですけど。

本作は往年のファンにあまり配慮していないらしいですが、それでも過去作へのオマージュが散らばめられているらしく、どの世代でも楽しめる内容かと思います。

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