備忘録的に簡単なレビューを。
・舞台はタリバンとアメリカとの紛争地帯である2018年のアフガニスタン。コヴェナントは「絆、誓約、誓い」という意味。本作では命がけの戦場を共に生きた男たちの絆が描かれています。
・「恩義」が中心的なテーマなので、特に日本人は抵抗なく観ることができるでしょう。
・利害得失を超えてアメリカ軍曹長キンリーに献身した通訳アーメッド。彼の「無条件の愛」はいかなる思想によるものだったのか。もともとの人間性なのか家庭環境なのか宗教心なのか?もう少し突っ込んで背景を知りたかった。
・キンリーとアーメッドがあまり言葉を交わさなくとも深い絆で結ばれているのが、演技だけで伝わってくる。タイトルは『コヴェナント』(絆、誓約、誓い)だが、実は何も言葉で誓っていない。それは戦場の中で自然と生まれたものなのです。これがいい。
・アメリカとタリバンとの紛争が舞台。戦闘シーンが本格的でありテンポも良いので最後までダレずに観ることができます。
・少し前にアメリカ軍のアフガニスタン撤退の報道がありましたが、私たちは表面的な部分しか知りません。本作を見ればアフガンの日常を垣間見ることができます。
・異国での戦争では「通訳」も大切な役割を果たしている。それゆえ戦地では通訳もたくさん殺されている事実。これは知りませんでした。
・本作はアメリカ側の視点で描かれてはいるが、タリバンをことさら悪人として描いていないのか好感が持てた。まぁ良くも描いてはいないが。