映画『国宝』はとにかくすごい映画でした

映画『国宝』、2回目を観てきました。

2回目なので、細かい部分がよく見えました。

2回目で175分はちょっときついかなと思いましたが、全くそんなことはなかった。

舞台の上の、観客とスポットライトの向こう側に、「それ」がある。

その「それ」が、演者を見ているような気がする。

この映画のラストシーンに、「それ」が描かれる。

横浜流星が演じる俊介は、最後のあの瞬間、きっと「それ」を見たのだろう。

だからこそ、苦悶の中でも一瞬だけ、あの表情を浮かべたのだろう。

紆余曲折はあれど、「ただ、芸がうまくなりたい」という一心の果てに、「それ」を見ることができた。

吉沢亮が演じる喜久雄も、〈「血」か「芸」か?〉の葛藤を抱え、悪魔と取引もしながら、最後に「それ」を見た。

それによって、果たし得なかった復讐の誓いを、ついに遂げることができた。

人間を捨て、「美しいバケモノ」と化した者が、「国宝」と称えられる。

……本作を観ていないと何を言っているのかわからないでしょう(笑)

ぜひ、今のうちに映画館で観ることをおすすめします。