『ゴジラ-1.0』は今年のワースト1。脚本がイケてなければ、すべてが終わる【極めて少数であろう、個人の感想です】

世間的には高評価が多いでしょうし、いつも参考にしている評論家の方々も絶賛されていました・・・が、個人的には今年ワースト1にランクインと思われます。。。

ま、「オマエの感覚、おかしいよ」と思われるでしょうけどね。

役者:素晴らしい

VFX:素晴らしい

脚本:全くイケてない

以前、ある有名クリエイターが「脚本がダメだと、他かどれだけ良くてもすべてダメになる」と言っていたのを思い出しました。

開始30分ほどで帰りたくなったのは、今年は『怪物』と本作だけ。

ただし怪物の前半のつまらなさは「わざと」で、後半は「なるほど、そういうことか」と理解できたのでまだ良かった。

ところが本作ときたら、最後までツッコミどころがありすぎて、もう途中から考えるのをやめ、早く終わってくれることを願うばかりでした(両隣に人が座っていたので動けなかった)。

途中で何人か帰る人がいました・・・たぶん少数だろうけど、君たちとはいい酒が飲めそうだ。

ちょっとだけ言っておこう。

ご都合主義のストーリー。

お涙頂戴のセリフと音楽。

過剰な説明。

ゴジラという「超弩級の国難」というのに全く「国家」がない、まるでどこかのおとぎ話のような世界。

「何よりも命が大事」というメッセージを出す一方、ゴミのように人が死ぬ。

主人公の言動が支離滅裂。神木隆之介の無駄遣い。あの最後はアレで良かったのか?

最後「アイツ」がまた出てきたのがトドメの一撃・・・なんでやねん!

まぁ役者は素晴らしかったし、VFXによるゴジラは怖かったが、特攻隊を出すのであれば、そして戦後直後を描くのであれば、歴史はもう少し掘り下げなければ。

ええ、そんな「深い歴史観」など求められていないでしょうよ。

一般的には高評価で「感動した!」「泣けた!」「ゴジラの迫力が凄かった!」が多いでしょうよ。

グロいシーンはないから、きっと老若男女に受け入れられるでしょう。

世界でも興行成績を得るには、これぐらいの調整でちょうどいいのかも。

でも、誰が何と言おうと、本作は個人的にはダントツでワースト1です。

ゴジラの登場シーンだけ流せばいい。

中途半端な人間ドラマなどいらない。

脚本は30回ほども練り直したらしいですが、それでこれかよ・・・と思わざるを得ません。

ただ海外でもヒットしているようなので、興行的には大成功。

まぁ、たぶん私好みの内容ならきっとヒットしなかったでしょうよ。

追伸

この後いろいろな批評に触れた結果、自分が気づかなかった視点がいくつもあることがわかりました。

それらを通じ、第一印象よりは残念な気分が薄れました。

ただ、やはり主人公とヒロインの扱いはもうちょっと何とかならなかったか・・・という感想は変わりません。

本作を評価しない超少数の人は私と同様、やはり脚本に納得がいかないようです。